100歳を迎えた上ヶ原病院のグランドピアノ。息抜きコンサートで演奏するグランドピアノの生い立ちをご紹介します。
みなさんこんにちはしばらくやすんでいましたが、また皆さんに音楽をお聞かせすることができるようになりました。

私はもう100才。最初のご主人は理事長の義母様。
93年間も仕えていました。最後の数年間はほとんど休んでばかりでした。
上ヶ原病院に引越ししてからも、何度も見捨てられそうになっていましたが、やっと名医がみつかりました。ベテランの調律師S先生です。

私は老齢というどうしようもないハンディがあるにもかかわらず、S先生は何度も何度もやさしく私を治してくれました。
もちろん真っ盛りの若い時のようにはげしいffをだすのはちょっときついのですが、それでもいたわりあるピアニストの手で、やさしい、楽しい音楽を提供することができるようになりました。
リハビリをしなければまた動けなくなってしまいます。痛いところ苦しいところもあるのですが、一生懸命なS先生と皆様の励ましのおかげで、若さは戻らないけれども、完璧ではないけれども、楽しく音楽を提供し、充分皆様のお役に立つことができるようになりました。

上ヶ原病院で治療中、療養中の皆様が私の音楽で少しでも 元気になっていただけること。これが私の喜びであり、理事長もそのつもりです。これからも私といっしょに元気になっていきましょう。

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