2000.12.01

「強い身体でお元気に!」宮っ子「与喜子の健康講座」2000年12月号掲載

強い身体でお元気に!

 もうインフルエンザのワクチンはお済みですか? 昨年は一昨年ほどの大流行はありませんでしたが、それもそのはず一昨年の大流行をみんなの身体が覚えていたからでしょうか。
 「免疫」という言葉は疫病から免れるために私たちの身体に備わっている予防線です。麻疹、水疱瘡など一度かかったら身体が覚えているので殆ど一生かかり ません。リンパ球などの賢い細胞がそれぞれ手分けして外敵をみつけ、やっつけ、また相手によってはその弱点を記憶してくれるのです。記憶できる期間は相手 によって違うので、インフルエンザの場合は一年ごとのワクチン接種(リンパ球にインフルエンザの弱点を教える)が適当です。普通の風邪が自然に治ってしま うのも「免疫」の力です。
 もう一つの免疫力の大きな相手は「癌」です。いろいろな原因でガン細胞ができても癌担当の「免疫」の力でやっつけられます。あまりにガン細胞が強く免疫 力が負けてしまったときに癌ができます。手術、化学療法(抗癌剤)、放射線療法に加えて免疫力を利用した免疫療法も選択肢になってきました。
 それでも、ガン細胞に強くなってもらっては困りますよね。遺伝的要因は変えられないとしても、日常生活の中での癌の危険因子は努力によって控えることが 可能です。まずは食、嗜好習慣。喫煙が肺癌の危険を高めることは有名ですが、食道、すい臓、肝臓、喉頭癌、子宮頚癌が喫煙と関係するといわれています。食 物では高塩分食で胃癌、高脂肪食で大腸、胆嚢、前立腺、乳癌、子宮体癌の危険度が高まることがわかっています。反対に発ガン性を抑える食品を同時にとるこ とによりバランスを取ることも必要です。緑黄色野菜、大根、緑茶、海草、穀類豆類、不飽和脂肪酸……厚生省は毎日30種類以上のバランスのとれた食品の摂 取を推進しています。好き嫌いをしてはいけないっていうこと! その他適度な運動、ストレスを避けることも免疫力を高めることにつながります。
 このように、脳卒中、心臓病だけでなく癌も生活習慣病といわれる所以です。自分の健康を自分で守る。簡単そうで大変です。与喜子の健康講座シリーズ少し はお役に立ったでしょうか? またどこかでお会いする時まで、強く健康にお元気でお過ごしください!

「宮っ子」「与喜子の健康講座」より

 

ページ先頭へ